

やってきました大阪・関西万博!広大な会場内を回るために運行されているのが、電気自動車のバス「e Mover」です。未来社会ショーケース事業「スマートモビリティ万博」の一環として導入されたこの新しい乗り物について、実際に一日乗り放題券を使って体験した感想をお届けします。

【e Moverってどんなバス?】
「e Mover」は、万博会場内および外周部を結ぶシャトルバスです。クリーンな電気で走行し、一部車両では自動運転も行われるという、未来を感じさせる乗り物です。

【運行ルート】

時計回り⑥→① | 反時計回り①→⑥ | |
①西ゲート北ターミナル | 〇 | 〇 |
②西ゲート南停留所 | × | 〇 |
③リング東停留所 | × | 〇 |
④東ゲート南停留所 | 〇 | 〇 |
⑤東ゲート北停留所 | × | 〇 |
⑥リング西ターミナル | 〇 | 〇 |
【通常バス】

- 時計回り:「⑥リング西ターミナル」⇒「④東ゲート南停留所」⇒「①西ゲート北ターミナル」
- 反時計回り:「①西ゲート北ターミナル」⇒「②西ゲート南停留所」⇒「③リング東停留所」⇒「④東ゲート南停留所」⇒「⑤東ゲート北停留所」⇒「⑥リング西ターミナル」
【自動運転バス】

時計回り・反時計回りともに、「⑥リング西ターミナル」「①西ゲート北ターミナル」でのみ乗降可能。自動運転バスは、待ち時間なく乗車できるよう完全予約制となっており、当日乗車分のみ「⑥リング西ターミナル」もしくは「①西ゲート北ターミナル」の係員にチケットを提示することで予約できるそうです。
【乗車料金】
料金は1回券が400円、1日乗り放題券が1,000円で、大人・子ども共通料金です。障がい者手帳をお持ちの方は、乗り場で手帳などを提示すれば、通常バス・自動運転バスともに無料で乗車できます(同伴者は通常料金)。

チケットは現地、各バス停に設置された決済端末(クレジットカードのタッチ決済、交通系ICカード対応)で購入可能です。

1日乗り放題券を買うと、腕に巻くリストバンド型のパスを受け取ります。

【車内のUSBポート】

車内にはUSBポートがあり、スマートフォンなどの充電ができるのは嬉しいポイントですね。

100円ショップなどで充電コードを用意しておくと便利でしょう。

e Moverは、万博のシンボルでもある大屋根リングの下も走るため、乗車することでリングの雰囲気も味わうことができます。
【実際に乗ってみて感じたこと】

両親が興味を持っていたこともあり、今回私は思い切って1日乗り放題券を購入してみました。しかし、正直なところ、結果としては1回しか乗車しませんでした。
その理由は、「乗車までの待ち時間が長かった」からです。

私が利用しようとした際、すでに多くの方がバスを待っており、列はなかなか進みませんでした。周りには「歩いた方が早いよ!」とイライラしている方もいらっしゃいました。e Moverは基本的に立ち乗りではなく、座って乗車する設計のように見受けられました。そのため、満席の場合は下車する人がいないと乗車できず、待ち時間が長くなってしまうようです。
大阪の人の歩行速度は世界一速いと言われているそうで、たしかに、歩くことに慣れている方にとっては、待つ時間がもどかしく感じられるかもしれません。
【歩こう、そして譲り合おう】
今回e Moverに乗車してみて強く感じたのは、「これは、足腰に不安のある方や、長時間歩くのが難しい方、特にご高齢の方などにこそ優先的に利用していただきたいバスだ」ということです。

もちろん、誰でも利用できるとされていますし、私のように興味本位で乗ってみるのも良いでしょう。しかし、特に暑い夏場などは、ご高齢の方が炎天下の中、長い時間バスを待つのは非常に危険です。もし自分が元気で歩けるのであれば、そういった方々に席や乗車を譲るのが、万博を楽しむ上での心遣いだと感じました。私の仕事仲間のボランティアの方も「あれは(健常者は)乗ったらあかんよ」と言っていたくらいです。
【自動運転バスの利用は計画的に】

一部の車両で運行される自動運転バスは、待ち時間解消のためか、当日予約制となっています。これは効率的な運行のためには良いシステムだと感じますが、利用したい場合は「⑥リング西ターミナル」か「①西ゲート北ターミナル」で忘れずに予約を済ませる必要があります。
【まとめ】
e Moverは、未来のモビリティを体験できる素晴らしい機会を提供してくれるでしょう。特に、大屋根リングの下を通るルートは魅力的です。

しかし、すべての方が快適に利用するためには、利用する側の意識も大切だと感じました。健常者は「歩く」という選択肢も積極的に考えつつ、e Moverが必要な方々へ気持ちよく譲り合う。そんな優しい空間が広がれば、万博はさらに素晴らしいものになるはずです。
もちろん、疲れた時や移動距離が長い場合にはe Moverは強い味方になります。その際には、ご紹介した料金や乗り場、自動運転バスの予約方法などを思い出してください。
万博会場では、自分の体調や状況に合わせて、賢く、そして周りの人への配慮を忘れずに移動手段を選びたいですね!
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