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【大阪・関西万博 】いのちの未来 シグネチャーパビリオン「いのちを拡げる」石黒浩氏プロデュース

いのちの未来(石黒浩 シグネチャーゾーン)
おでかけぶろぐ管理人lago
おでかけぶろぐ管理人lago

2025年、大阪・関西万博。多様なパビリオンが立ち並ぶ中、ひときわ強い印象を与え、私の心に深く問いを投げかけてきたのが、シグネチャーパビリオン「いのちの未来」です。

【いのちの未来 シグネチャーパビリオンについて】

ロボット工学の第一人者、石黒浩氏がプロデュースするこのパビリオンは、今回の万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」を体現しており、個人的には万博の「メインパビリオン」と呼ぶにふさわしい、必見の場所だと感じています。

【いのちの未来はキャンセル待ちも可能】

シグネチャーパビリオン専用のキャンセル待ちアプリもありますので、当日予約ができてない場合は是非利用していただきたいです。

【テーマ「いのちを拡げる」という根源的な問い(※ネタバレ注意!)】

ここからはパビリオンの内容に触れますので、内容を知らずに体験したい方は、ここから先は読まないでくださいね!

このパビリオンのテーマは「いのちを拡げる」。それは単に寿命を延ばすことだけを指すのではありません。物理的な「カラダ」や「場所」、「時間」といった制約を超えたいのちの可能性、そしてそのあり方そのものを深く考えさせられます。

パビリオンの中では、「もしアンドロイドが身近にいたら、どんなことを頼みたいか?」「もしカラダや場所、時間の制約がなくなったら、あなたは何に挑戦したいですか?」といった問いが私たちに投げかけられます。そして、その問いは一つの物語へと繋がっていきます。

登場するのは、おばあさんとお孫さん。人生の最期の選択として、「ナチュラル(自然に亡くなる)」か、それとも自身の「記憶をロボットに移し、アンドロイドとして生き続ける」か。この究極の二者択一は、観る者一人ひとりに「あなたなら、どちらを選びますか?」と問いかけてくるようです。アンドロイドとして生きることを選択した場合、「それは私なの?」とおばあさんが放つセリフは、展示を見た後もずっと心に残り、自己同一性について深く考えさせられました。

現在の医療技術は、移植や人工臓器、義足など、身体の一部を代替・補完することを可能にしています。しかし、「脳」、すなわち意識や記憶といったものが別の器に移ったとき、それは本当に「自分自身」と言えるのか?このパビリオンは、そんな現代技術の進歩のその先にある、倫理的、哲学的な問いを突きつけてきます。

【3つのゾーンで辿る「いのち」の道のり】

「いのちの未来」パビリオンは、先進技術を駆使した多数のアンドロイドやロボット、CGによるアバターなどが来館者を出迎える、刺激的な空間です。

パビリオン建築は、「いのちは渚から拡がっていった」というコンセプトから着想を得てデザインされており、12mの高さから流れる水のヴェールを潜り抜ける導入部から、非日常への旅が始まります。

特殊な骨伝導イヤホンガイドを装着。

関西弁で喋るお猿のロボットにお出迎えされ、私たちは3つのゾーンを巡ります。

【ゾーン1:いのちの歩み】

導入部となるこのゾーンでは、太古の昔から現代まで、日本人が「モノ」にいのちを宿してきた歴史を辿ります。土偶や埴輪、仏像、人形、そしてアンドロイドへと続く流れは、私たちの文化に根ざした独自の「いのち」観を静かに示唆します。

【ゾーン2:50年後の未来「A Life in 2075」】

パビリオンのメイン展示とも言えるゾーンです。

ここでは、50年後の未来が描かれます。

アンドロイドの「アスカロイド」をはじめ、様々なアンドロイドやロボットが登場。

人間と共存しながら、高度なテクノロジーを活用して生き生きと暮らす日常が物語形式で展開されます。

ここで先述のおばあさんと孫の物語が登場し、私たちはその究極の選択を追体験することになります。

滑らかな動きのアンドロイド。

ピアノを演奏するロボット。

さらにはマツコデラックスさんのアンドロイドなど、多種多様なアンドロイドが登場し、未来のリアリティを感じさせます。

【ゾーン3:1000年後のいのち“まほろば”】

最後のゾーンは、1000年後の世界をイメージした幻想的な空間です。

音と光に包まれた中で出会うのは、科学技術と融合し、「からだ」の制約から解き放たれた、新たな存在としての人間です。

人間とロボット、あるいは「いのち」と「モノ」との境界が曖昧になる、「いのちを拡げる」その先の姿が提示されます。

【石黒浩氏が語る「未来を創造する責任」】

プロデューサーである石黒浩氏は、「人間は科学技術を使って成長、進化を遂げて行く。それが人間を人間たらしめるものである。自分たちで未来を創造しデザインして行くことが現代の人の責任なんだと思う。自分はこういう未来を作りたい、という思いを持つきっかけとなるパビリオンにしたい」とメッセージを寄せています。

動物としての生物的進化に加え、科学技術による進化の方法を持つ人間。石黒氏は、これからの人間がさらに技術を発展・融合させ、「いのち」の可能性を飛躍的に拡げ、多様な価値観や幸福感をもって自ら社会や環境を設計していく時代が来ると考えています。このパビリオンは、そんな「いのち」の新たなあり方を提示し、訪れる人々に忘れがたい「いのちの体験」を提供することを目指しているのです。

【あなたなら、どちらを選ぶか?】

「人生には限りがあるからこそ、その期間内で何かを成し遂げようと一生懸命に生きる」。友人と語り合っても尽きないこのテーマは、このパビリオンでより一層重みを増します。もし、いのちに限りがないとしたら、私たちはどのように生きるのでしょうか?

私自身は、人生いつ終わるか自分では選べないので、まずは一生懸命に生きて、その結果として健康的に長生きできたら幸運だと考えたいです。そして、いのちは子孫に繋いでいくもの、知恵や財産を引き継ぎ、紡いでいくものだと感じています。

パビリオンで提示された「ナチュラルな死」か「アンドロイドとしての継続」かという選択は、本人と子孫それぞれの願いが異なる可能性を示唆します。子孫はいつまでも親に元気でいてほしいと願うかもしれないが、本人は自然な終わりを選ぶかもしれない。どちらが正解というわけではなく、それぞれの「いのち」に対する価値観が問われるのです。

このパビリオンで何を感じ取るかは、人それぞれ異なります。「人から生き続けてほしいと思われる」というのは、確かに素晴らしいことです。しかし、自分自身はどう選択するのか?究極の選択は、まさに私たち自身に突きつけられます。

【いのちの未来 シグネチャーパビリオン 基本情報】

エリアシグネチャーゾーン
開館時間9:30~21:00
最終入館20:30
目安30分
入館方法事前予約・当日登録
HP公式サイト
※情報は変わる場合がありますので、HP等でご確認下さい。

【地図】

【まとめ】

大阪・関西万博にお越しの際は、ぜひこの「いのちの未来」パビリオンを訪れ、あなたの「いのち」はどう拡がるのか、深く感じ取っていただけますと幸いです。

入館方法は事前予約または当日登録が可能とのことです。目安時間は30分。開館時間は9時半から21時まで、最終入館は20時半となっています。この特別な体験を通して、ぜひあなた自身の「いのちの未来」について思いを馳せてみてください。最後までご覧いただきありがとうございます。下記に周辺スポットや関連情報もございますので、ご参考ください。