広島県竹原市忠海町にある大久野島。うさぎの島として知られる瀬戸内海にある小さな島です。この記事では、事前に準備しておきたいウサギのエサから忠海港の駐車場、忠海駅、大久野島行き乗船切符の購入方法からフェリーや大久野島の観光スポットまで詳しくご紹介していきます!
【大久野島について】
忠海港より船で約15分。大久野島の広さは0.7 km²で、野球場(甲子園球場)で例えると18個弱。周囲4.3kmで、寄道なしで自転車なら30分程度、ゆっくり歩いて約1時間半で1周できる小さな島です。(※甲子園球場の総面積39,600㎡で計算)島内には1,000羽以上の野生アナウサギが生息しており、のびのびと生活しています。ペット持込不可のため、大久野島にいる動物はウサギばかりですが、見ているととても癒され、エサを与えると喜んで食べてくれるので楽しいですよ!では、私の体験談を通じてウサギのエサから大久野島に渡る港周辺の施設、フェリーから島内のレストラン・宿泊施設である休暇村、観光スポットまでまとめてご紹介していきましょう!
【忠海港】
まずは、忠海港(広島県竹原市忠海中町1丁目2-1)に向かいます。大久野島は島内での車両通行が不可となっており、車の方は忠海港で駐車して大久野島にフェリーで渡ります。島内にはシャトルバスがあり、港から休暇村まで移動できるので荷物が多い方も安心です。ただ、事前に休暇村に連絡を入れ、キャンプでの宿泊予約をされている方は車両を島内に入れることも可能とされています。この場合、通行許可されているのは港から休暇村キャンプ場までの区間のみとなっています。
【忠海駅】
徒歩の方はJR呉線「忠海駅」から「忠海港」まで390mで徒歩約4分です。
【忠海港 第1駐車場】
車で行く場合は、山陽自動車道「本郷IC」より約15km。忠海港前の「第1駐車場」は小さな駐車場で、午前10時には満車。約300m先、アヲハタジャム前の忠海港「第2駐車場」に向かうことになります。
車移動で荷物が多い方は、第1駐車場・フェリー乗り場周辺で、荷物と運転手以外の方を先に降ろして、第2駐車場に向かうのもひとつです。忠海が発展して第1駐車場が立体になり沢山駐車できるようになればいいですね!
【第2駐車場・アヲハタジャム】
忠海港 第1駐車場から海沿いを300m直進したところに「忠海港 第2駐車場」があります。第2駐車場からフェリー乗り場まで徒歩約3分程度です。
忠海港の駐車場は200台完備とされていますが、第1駐車場と第2駐車場が満車の場合は、道路及び駐車場での空き待ちは禁止となっており、「仮設駐車場」に向かうことになります。
第2駐車場前にある「アヲハタジャム」。完全予約制のジャム作り体験の他、ジャムショップやカフェもあります。(※カフェ・ショップは休業されているのでご確認下さい)
【仮設駐車場】
仮設駐車場は、第2駐車場を直進してすぐ突き当りを右折。直進すると185号線に出ますので右折して185号線を東へ。忠海駅前を越えてから2つめの信号を左折。2つめの交差点を右折したところにあります。
【忠海港 大久野島行き乗船切符売場 うさぎ島への玄関口】
第一駐車場・待合所のすぐ隣、フェリー乗り場前に忠海港「うさぎ島への玄関口」 フェリーチケット売り場があります。
店内には「乗船切符」の販売をはじめ、「無添加ソフトクリーム」、「ウサギのエサ」、「プチスタンプラリー」、「お土産」などが販売されています。
フェリーチケットは自動販売機で購入します。販売機の左上にある大きなピンクのボタン「うさぎの島」大人往復720円、小学生往復360円。車両セット券もありますが、事前にキャンプ予約などをされている方向けのチケットになります。
【 忠海港待合所・軽食・トイレ】
「第1駐車場」と「うさぎ島への玄関口 忠海港 フェリーチケット売場」の間にある「忠海港待合所」。
トイレが併設されている他、店頭には自動販売機が並んでいます。
小さめの店内では、忠海名物とされる「手作り てんぷら」をはじめ、「ラーメン」、「そば」、「うどん」の他、「かき氷」もあり。嬉しいポイントは「うさぎのエサ」が100円で販売されているので要チェックです!
【うさぎのエサについて】
注意していただきたいのは大久野島では「うさぎのエサ」は販売されてないので、エサやりしたい方は準備してから島に渡る必要があります。ちなみに私たちの場合は1泊2日で、ニンジン6本、固形タイプのエサ4袋を3人で与えました。ただ私は撮影でほとんどエサやりできてませんので、ご参考程度にしていただけますと幸いです。
【うさぎ島への玄関口のエサ】
「うさぎ島への玄関口」 忠海港 フェリーチケットで販売しているウサギのエサは固形タイプで1袋200円と価格は少々高め。ただ2種類ミックスされている他、大久野島からエサ袋を持ち帰り「うさぎ島への玄関口」に袋を返却するとオリジナルポストカードがもらえます!袋はボロボロになっていてもOKです!
【忠海港待合所のウサギのエサ】
忠海港待合所で販売している固形タイプのウサギのエサは1袋100円とお手軽!
【持ち込みのエサと注意点】
ウサギはキャベツも食べますが、食べやすく喜ぶのは「ニンジン」です。新鮮な状態をキープするためのパッケージで保存し、持参されている方が多い様子です。固形のエサを喜ぶウサギもいれば、ニンジンばかり食べるウサギもいるので楽しいですよ!間違っても人間向けのオヤツは与えないようにしましょう。
エサを与えるときの注意点ですが、口もとに手を出すとかまれてケガをする可能性があるのでご注意下さい。あと、道路周辺や入口でのエサやりは危険です。エサに夢中のウサギは車に気づかず危険である他、船の運航時間に合わせて運転しているバスの遅延にも繋がる可能性があります。あと巣の周辺での食べ残しは、カラスが子ウサギに気づき襲う可能性があるので気を付けたいところです。
【大三島フェリー・時刻表】
フェリーチケットを販売する「うさぎ島への玄関口」 忠海港から大三島フェリーが出航。
約15分間の乗船で、大久野島に着きます。フェリーはその後、大三島の盛港に向かって出航しますので早めに下船準備をしましょう!
【休暇村ホテル行きシャトルバス】
フェリーで大久野島の「第二桟橋」に着きましたら「第二桟橋 待合室 乗船券販売所」へ。日帰りの方はこちらにあるコインロッカーを利用し、休暇村で宿泊される方や食事をされる方などは無料シャトルバスに乗り「休暇村」に向かいます。
第二桟橋から休暇村本館までの距離は約1km(徒歩約15分)ですので、日帰りで荷物が少ない方でしたらウサギとふれあいながら向かうのも良いと思いますが、宿泊で荷物が多い方は利用された方が良いと思います。
【休暇村 大久野島】
大久野島の中心地、休暇村。宿泊としての利用の他、レストラン、カフェでの食事、レンタサイクル、温泉もあり。お土産も販売されているので、立ち寄りたい場所です。また、宿泊される方はチェックイン前、チェックアウト後も荷物を預かってくださるので利用して、身軽になってからおでかけしましょう!
休暇村に着いて最初のウサギさん。
はじめは恐る恐る近づいてきましたが、エサを与える他に驚かすような行為をしなければ安心した様子。落ち着いてニンジンを食べていました。
休暇村の周辺にも沢山ウサギたちがいます!
【休暇村 レストラン兎人】
大久野島 休暇村 内1Fにある「レストラン 兎人」。
宿泊者は夕食と朝食をこちらでいただくことになる他、日帰りの方もこちらでランチされる方が多い感じです。
【休暇村 USANCHUカフェ】
大久野島 休暇村 入って左手にあるUSANCHUカフェ。
ご当地 「竹原キャンベルソフトクリーム」がオススメです!瀬戸内海沿岸の広島県竹原市はブドウ栽培が盛んで、キャンベル・アーリーの芳醇な香りと、滑らかな食感が楽しめる極上ソフトクリームです。
週末限定のハンバーガーや軽食もありますが、しっかりお食事をされるなら向かいの「レストラン兎人」がおすすめです。
【休暇村 レンタサイクル】
休暇村で宿泊者だけでなく、日帰りの方も有料でレンタサイクルを利用することができます。
大人用の自転車から子供用の自転車まで。コマツキの自転車もあります。
自転車は一方通行で、島を時計回りで走行するのがルールとなっています。
もう一つ注意点は、後半に急な坂道「降車ゾーン」があり、自転車から降りて押す必要がでてきます。坂道で自転車を押して歩くのが難しい場合は徒歩をおすすめします。
エサを持っていると走って近づいてくるウサギもいて可愛いです!休暇村の周辺にいるウサギは人に馴れている感じです。
【休暇村 せと温泉・日帰り温泉】
サイクリングやウォーキングの後はラジウム温泉の「せと温泉」で休憩~。日帰り入浴も可能です。
日帰り温泉の利用時間は制限がありますが、大人550円、小人500円。シャンプー、リンス、ボディーソープは設置されていますが、タオルを用意されてない場合は、フェイスタオルは110円で販売している他、バスタオルは110円でレンタルできます。
嬉しいのは大浴場が2つあり、「大沓の湯」と「小沓の湯」の2つとも男湯と女湯があるところ。例えば、気を遣って嫁姑で時間をずらして入浴されていた場合、嫁は大沓の湯、姑は小沓の湯と別々で入浴できるので、気を遣わずゆったり温泉が楽しめます。
【休暇村1階お土産売場】
USANCHUカフェの奥にある売店。お土産売場では、人気の「ウサギのぬいぐるみ」の他、様々な食品などのお土産が並んでいます。
【休暇村内イベント】
夜20時から開催されている「海ホタル発光観察会」は宿泊者にとって見逃せないイベントです。参加無料で予約不要、20時に休暇村1階ロビーに集合。休暇村の前で約30分間、海ホタルについての説明と観察が楽しめます!
朝7時~は、参加無料・予約不要の「ウサギさんと季節を感じる 朝のお散歩会」もあります。
約30分間、お散歩しながら大久野島やウサギさんについてなどのお話を聴くことができます。島内には1,000羽以上のウサギがいますが、1971年に島の小学校で飼育していた10羽のウサギが大久野島に放たれ繁殖し、増え続けているようです。
大久野島のアナウサギは夜行性とのことで、早朝から元気にぴょんぴょん跳ねながら活動する姿を見ることができます。イベントについては変更がある場合がありますので、チェックイン時にご確認ください。
【休暇村 キャンプ場】
休暇村の敷地内に有料キャンプ場があり、持込みテント専用サイトの他、設営済テントサイトがあります。
テントをはじめ、バーベキューコンロ、調理器具、毛布などのレンタルも可能。休暇村のレストラン兎人で食事ができる他、せと温泉にも入れキャンプ初心者でも快適に過ごせるよう設備が充実しています。
【大久野島の観光スポット】
大久野島は今でこそ世界中から「ラビットアイランド」と呼ばれる平和を象徴する島となっていますが、戦争の爪痕も残る島でもあります。
極秘で毒ガス兵器を製造していたことから、日本国民にも知られないよう、大久野島は地図から消されていました。現在でも当時の建物や砲台跡などが残っており、島内の遺跡めぐりや資料館で歴史を知る事ができます。また、現代の竹島市の技術にふれあえる体験なども開催されています。では、観光スポットをご紹介していきましょう!
【大久野島 毒ガス資料館】
館内では、当時の工員手帳や作業服、液体毒ガス製造装置などが展示されている他、研修室でDVD映像を観ることができます。
電話 | 0846-26-3036 |
開館時間 | 9:00~16:30(入館は16:00まで) |
料金 | 大人 100円、子供50円 |
アクセス | 休暇村より220m、徒歩約3分 |
旧陸軍は1929年から終戦まで、この島でひそかに毒ガスの製造を行っていました。主な製品はイペリットとルイサイトで、いずれもびらん性ガスと呼ばれ、皮膚をただれさせる性質を持ち、年間生産量は多いときは1,500トンに及び、製造期15年間の総生産量は6,616トンと言われています。第二次世界大戦が終わると同時に進駐してきた連合軍の指示のもと日本人作業者によって、この島にあった毒ガス工場や製品を1946年から約1年間かけて薬品で消毒したり、太平洋の沖に沈めたり、火炎放射器で焼いたりして処分したようです。
【大久野島ビジターセンター】
大久野島をはじめ瀬戸内海国立公園の自然環境や島の歴史などについて学べる他、竹の産地である竹原市の「竹」を使ったクラフト体験ができます。
予約電話 | 0846-26-0100 |
営業時間 | 9:00~16:00 |
料金 | 入場無料/体験500円~ |
アクセス | 毒ガス資料館の斜め向かい |
午前11:00~と午後15:00~開催されている「紙すき体験」。竹を煮詰めて繊維を取り出した竹パルプを枠に入れ、繊維を汲みあげて竹和紙を作る体験です。1人500円で要予約。
【ウサギ耳集音器】
「ビジターセンター」の隣、「第一桟橋」の前にある「ウサギ耳の集音器」。耳をあてると鳥のさえずりや海の波など自然の音が聴けます。ウサギ気分を楽しみましょう!
【大久野島 海水浴場】
「うさぎ耳集音器」と「灯台」の間に海水浴場があり、夏は賑わいます。
【恋する灯台・夕日の丘】
大久野島海水浴場から階段を上ったところに「大久野島灯台」、すぐ隣に「夕日の丘」があり、夕方に行くと美しい景色が広がります。
大久野島灯台は、安らぎを与えてくれるウサギと大久野島の歴史を感じながら、一緒にいる愛しい人をより一層大切にしたいと想える場所。
大久野島灯台は2016年に「恋する灯台」として認定されています。
「灯台」からすぐ。「夕日の丘」の案内板があり、そちらの方に歩いていきます。
広場の前には緑と海が広がり、夕方には美しいサンセットで幻想的な雰囲気に。
【三軒家毒ガス貯蔵庫跡】
大久野島 休暇村のすぐ西側にある「三軒家毒ガス貯蔵庫跡」。
毒ガス「イペリット」などが貯蔵されていました。
【毒ガス貯蔵庫跡】
大久野島 休暇村から北西へ。
猛毒で皮膚がただれる毒ガスがこちらに貯蔵されていました。
今はこの周辺でも、愛らしいウサギたちがのんびり暮らしています。
この辺りにいるウサギは人に慣れている感じです。
【長浦毒ガス貯蔵庫跡】
長浦毒ガス貯蔵庫は大久野島の北に位置し、この周辺になると人が少なくなってきて、ウサギも人に慣れておらず臆病に感じられるかもしれません。
長浦毒ガス貯蔵庫は規模が大きく、戦時中は建物の前に、高さ3〜4mほどの小山を築き、コンクリートを迷彩色で塗ることで、海上から見えないようにしていたようです。コンクリートの内側が黒く焼け焦げているのは、戦後に火炎放射器で焼却した跡で、その凄まじさが伝わってきます。
【北部砲台跡】
「長浦毒ガス貯蔵庫跡」を越えたところにある「北部砲台跡」は、日露戦争前の1902年に8門の大砲が設置された場所。
この辺りになると人もかなり少なめで、人に慣れてないウサギが多いように感じます。
恐る恐る近づいてくるウサギもいれば、ぴょんぴょん跳ねて寄ってくるウサギもたまにいます。
【発電所跡】
毒ガス工場で使用する電気を賄っていた発電所。立入禁止ですが、外観からも独特な雰囲気を醸し出しています。
【展望園地】
時間にゆとりのある方におすすめのスポット「展望園地」。
標高100mの登山となりますので徒歩のみになります。
展望台までのルートはいくつかありますが、「ビジターセンター」と「キャンプ場」の間にある登山口からのルートは1070mと距離は長いですが、舗装されており勾配もゆるやか。ちなみにバックパックはGASTON LUGAです。
途中、ウサギも出てくる道で時間に余裕がある方にオススメのルートです。
30~45分程度で「大久野島ひょっこり展望台」に到着!
展望台からは360度、瀬戸内海を見渡すことができます!
見える星がわかる「回転星座盤」。
しまなみ海道の「多々羅大橋」、「大三島」・高知「大堂山」、「航路」を眺める「のぞき穴」。
「大三島」は、山祗神社の総本社「大山祗神社」が鎮座していることで知られている島です。「大久野島」から大三島フェリーで大三島の「盛港」に渡ることも可能です!
ウサギがひょっこり顔を出して可愛いです~。
何が見えるかな~。とても開放的で気持ちの良い場所です!
帰りは早く下山しようとルートを変更してみました。眺めの良い、緑に包まれる細い道です。
途中から急な階段になりましたが、下山だったのであまり疲れはなかったです。逆に登りだと結構体力が必要だと思います。
帰りは急傾斜はありますが、540mと距離は半分程度で、15分程度で下山できました!
【帰る前にチェック】
大久野島を後にする時間になりました。休暇村に預けていた荷物を忘れず受け取りシャトルバスに。
第二桟橋で下車し、忠海港行きのフェリーに乗船。ここでお時間にゆとりがあって「大山祗神社」に行かれてない方は、大三島の「盛港」に渡ってみるのもいいと思います。
下船後「うさぎの島への玄関口」へ。
無添加ソフトクリームがおすすめです。
優しくとろける、ほどよい甘さの無添加ソフトクリーム。
うさぎの島への玄関口と休暇村でコンプリートできる「うさぎの想い出 プチ・スタンプラリー」を提示するとオリジナルのプチ・プレゼントをいただけました!
次に、うさぎの島への玄関口で購入したエサの空き袋を返却!
すると、可愛らしいウサギの「オリジナルポストカード」をいただきました!素敵な思い出になりますね!
【大久野島 基本情報】
住所 | 広島県竹原市忠海町5476-4 (休暇村の住所) |
電話(休暇村) | 0846-26-0321 |
HP | 休暇村の公式サイト |
【アクセス】
JR山陽新幹線「三原駅」よりJR呉線に乗り換え約25分「忠海駅」下車、徒歩約3分「忠海港」よりフェリーで約15分。
【大久野島 地図】
【まとめ】
駐車場からフェリーチケットの購入方法、待合所、ウサギのエサ、フェリーなど、忠海港についてご紹介する他、大久野島内のシャトルバス、休暇村、大久野島ビジターセンターなどの施設についても詳細情報をご提供してきました。最後までご覧いただきありがとうございます。ご参考いただき、素敵な旅行となりますようお祈りいたします。下記にも関連情報がございますので、ご参考下さい。