

守口市にある らぽっぽ・くくる で知られる白ハト食品工業株式会社に行き、永尾社長から直接お話を伺ってきましたので、詳しくご案内していきましょう。

1947年創業!白ハト食品工業「いも・たこ・なんきん」の革新と、万博への熱き想い
「いも・たこ・なんきん」をテーマに、日本中に笑顔を届ける白ハト食品工業株式会社。今回は、守口市に本社を置く同社の代表取締役、永尾俊一社長にインタビュー。

創業の地・守口への想いや、大阪・関西万博での大成功、そして「アナログ」を大切にする経営哲学についてお話を伺いました。
始まりは天王寺から。スイートポテトは「アイスの裏番」として誕生
まずは、創業期から、主力商品が生まれた背景を紐解きます。

弊社の歩みは、祖父が1947年に天王寺で創業したアイス製造業から始まりました。

1959年に現在の拠点である守口へ移転しましたが、当時は冬場にアイスがなかなか売れず、試行錯誤の日々。

そこで「冬の裏番」として誕生したのが、日本生まれのスイートポテトでした。

これが現在の「らぽっぽ」のルーツです。まさに創業期の知恵と工夫から生まれた、伝統ある商品なのです。

ネーミングの由来と商品開発の秘密

白ハトの事業の核にあるのは、江戸時代の川柳「この世女の好むもの 芝居・浄瑠璃・いも・たこ・なんきん」です。いつの時代も女性に愛される「いも・たこ・南瓜」をメインに据えました。

ブランド名の「くくる」や「らぽっぽ」は、社名である「白ハト」の鳴き声から名付けられたもので、多くの方に親しんでいただける響きを大切にしています。

実は大学4年生の時、テレビ局への入社が叶わなかった経験があります。しかし、その情熱をバネに「それなら、テレビ局が取材に来たくなるような店を自分で創ろう!」と決意しました。

当時、道頓堀に屋台が一軒しかなかった時代に、あえて25種類の変わりダネを提供する「創作たこ焼カフェレストラン」をオープン。これが現在の「くくる」の原点です。

さらに、全国的な名称として「明石焼き」を広めたのは「くくる」さんではないかと私が感じていることをお伝えすると、永尾社長は、大阪には安い「たこ焼き」も増えましたが、「明石焼きには品がある」と感じ、百貨店などでの展開を通じて、その価値を広めていったのだと語ってくださいました。

バブル期にはディスコでたこ焼を配るなど、常に新しい楽しさを追求してきました。今では定番の「ロシアンルーレットたこ焼」も、実は40年前にくくるが生みだしたものなんですよ。

大阪・関西万博11店舗を出店し大成功!
2025年大阪・関西万博では、6か所11店舗という大規模な出店を果たしました。実は、万博誘致の段階から道頓堀は積極的に協力しており、「大阪いらっしゃいキャンペーン」なども展開していました。

今回、大きな注目を集めたのが、リングサイドマーケットプレイス西の1階に位置するサステナブルフードコート「大阪のれんめぐり~食と祭EXPO~」です。当初は「大阪ヘルスケアパビリオンの地下」に設ける計画もあったのですが、最終的にこの地上エリアには320万人が来場し、予約席も42万人の方にご利用いただくという、目覚ましい成功を収めました。

今回の目的は、「いもたこなんきんの未来の姿を世界へ発信すること」、そして「次世代の育成」でした。現場にはあえて新入社員を抜擢。彼らは自ら考え、ワクワクしながらチャレンジを続け、万博という大舞台を通じて大きく成長してくれました。

弊社にとって、1990年の大阪花博、愛・地球博、上海万博に続く4度目の万博出店でしたが、未来を担う若者たちの活躍は、何よりの収穫となりました。

また、「静けさの森ゾーン」にはテラス席を備えた未来型SDGsファームカフェ「らぽっぽファーム 〜おいもとイチゴとりんごのFarm to the Table〜」を出店。とろける焼き芋と大学芋をトッピングした『やきいもパフェ』など、栽培ノウハウを活かした限定スイーツを提供し、万博のテーマである「未来型農業」を食を通じて体現しました。

地域への想いと雇用について
私たちが最も大切にしているのは、「従業員の愛情」と「アナログ」です。

「いもたこなんきん、従業員の愛情、最終的にはアナログが大事」という考えのもと、お客様が「あの人が作っているから、ほっこりする」と感じていただけるような、物語や思い出作りにつながる仕事を重視しています。

また、「いも」の大学芋は国内シェア80%を誇り、コンビニや大手外食産業にも供給しています。全国にさつまいもの直営畑、契約畑を持ち、生産から加工、販売までを一貫して手掛ける「6次化産業企業」として、拠点である守口から日本中のお客様にほっこり笑顔をお届けし続けています。
社長のパワーフードは「芋焼酎」
連日多忙な永尾社長のエネルギー源は、もちろん「いも・たこ」への情熱にほかなりません。

その情熱で自ら芋を扱う農家へと足を運ぶ永尾社長ですが、心を通わせ、深い信頼関係を築くために活用したのが「芋焼酎」でした。同じ「芋」を愛するもの同士、膝を突き合わせて語り合う「アナログ」なコミュニケーションを通じて、商売の枠を超えた絆を育んできたエピソードから、私は永尾社長の底知れない情熱を感じました。

この芋焼酎は、ビジネスの現場でも重要な役割を果たしていると言います。互いの想いを一つにし、関わる人すべてを笑顔にするための、とっておきのツールであり、社長にとっての真のパワーフードなのかもしれませんね。
白ハト食品工業株式会社 会社概要
| 本社 | 〒570-0083 大阪府守口市京阪本通一丁目4番10号 |
| 事業内容 | 「いも・たこ・なんきん」をテーマに、さつまいもスイーツ専門店(「らぽっぽファーム」)、たこ料理専門店(「たこ家道頓堀くくる」)の運営。さつまいもの生産から加工・販売までを一貫して手掛ける。 |
| HP | 公式サイト |
白ハト食品工業株式会社 地図
らぽっぽファーム太子橋今市店 (本社併設店舗)

白ハト食品工業株式会社 本社ビルの1階に併設されている店舗です。守口の地で生まれた「らぽっぽ」の味を直接楽しめます。

らぽっぽなめがたファーマーズヴィレッジ (アフター万博の聖地)

茨城県行方市にある、農業法人「育みの里しろはと」が運営するさつまいものテーマパークです。万博での経験を活かした「アフター万博」の拠点であり、食と体験を通じてさつまいもの魅力を発信しています。

私も実際に足を運んできましたが、廃校を活用した施設で食と体験を通じてさつまいもの魅力を存分に味わえる、まさに「アフター万博」の拠点と呼ぶにふさわしい場所でした。
| 所在地 | 〒311-3880 茨城県行方市宇崎1561 |
| HP | 公式サイト |
まとめ
今回のインタビューを通じて、永尾社長のパワフルな挑戦の裏には、拠点である守口への深い愛と、人を想う「アナログな温かさ」があることを強く感じました。万博という大きな節目を経て、白ハト食品工業が描く未来はさらに広がっています。

万博が残したレガシーや、これからの大阪・関西の展望については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。あわせてぜひご覧ください。
世界へ羽ばたく「白ハト」の未来が、ますます楽しみです!

